ブログ本再び〜   

2013年 08月 06日
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※写真はイメージですw


えと、先日、東京に行った際、
知り合いの編集者の方から、
これまでのブログの記事をまとめて本にしませんか?
と、ありがたいお申し出を頂きました。

しかし・・実は以前もそんなお話を別の編集の方より頂いたのですが、
そのまんま、放置している間に、その方が海外勤務になられて、
お話は流れたまんまになっていたのよね。

そんなわけで、今回も、どうなるか、ちょっとわかんないんです。
なぜなら、こんな心配があるからざます。

むきーーーーっ。
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【創業はたぶん・・・・・】


わたくしは、一応、文筆業を生業としております。

しかし、その原稿はというと、その場限りの思いつきや
相当いきあたりばったりな文章も、かなり多いわけで。


でも、映画やお芝居の公開日とか、ビルの建設年数とか、
老舗のおまんじゅう屋さんの創業日だとかっていうのは、
きっちりした数字を書かなければ怒られます。
(当たり前か)


でもって、印刷される前、
自分が書いた数字や文章が、
本当に正しいのかどうか、校正するときほど、
この仕事をやめたくなるときは、ありませんっ。


そういえば、拙著「世にも美しいホテル」を出版するとき、
何がつらかったといっても、
各ホテルのデータ(ホテル名、住所や電話番号)、
あるいはシェフの名前とか、
料理やワインの名前とか、
ぜーったい、間違ってはならない、
文字、あるいは数字、英文字(これ書くだけで心臓どきどきしてきたやん)
の校正をしていたときほど、
きっつかったときはありません。


この期間は、
もう、
一生本なんて出さなくっていいわ~と思いました。


だって、万が一、校正ミスして、
印刷されてから、電話番号とかの間違いとかが発見されたときって、どう?

URLのミスってどう?

同業者の方は、もう、こういうの聞いただけで、
身震いしちゃうっしょ?


わたしは、この校正していたときは、
だんだん眩暈までしてきて、
もうどこかに消えていきたくなりました。


もちろん、出版社でもきちんと校正をかけてくれるのですが、
なにせ、海外のホテルのデータですから、
校正者ができるのは、原稿と色校の照らし合わせだけ。


そんなわけで、わたしが何をしたかというと、
このとき本に紹介する、
世界中のホテル40数軒に、
おいら、すべて国際電話しましたっ(助けてええええ)

自分の目と、自分の書いた数字がまったくもって、
信用ならなかったからです。


そういうわけで、
数字やデータ関係は、ほとんど、世界一恐れるムカデと同じぐらい、
見るだけで、ぞっとします。



そういえば、
以前、某企業訪問の記事でわりとカジュアルな媒体だったのですが、
ある塩こぶ屋さんのお店について、
「創業はたぶん○○年頃」と書いておきました。


もちろん。これはいけません(滝汗)


プロのライターやコピーライターにとって
あってはならないことです。


でもねー、もうこういう年号とかって、
ン百年前の創業とかになると
資料もあれこれ、あって、いい加減なんです。

調べるうちに2つ3つ違う数字が出てきて、
「じゃ、正しいのはどれなんだー。
こっちは締め切り遅れてんだよ、きーっ」


なーんてことになって、ま、このへんでええかと
最終結論を出すことが多いのよ(出すな)。


それに、チキンラーメンの日清セーフンの
創業の正しい年号なんて、みんな知りたい?
わたしは、約80年前とか、100年前とかって表現でいいわ。


で、「創業はたぶん・・・」と書いたあと、
編集者も何も言ってこなかったので、
そのままにしておいた(するな)


でも、この前その彼にあったら、
「松澤さん、あの表現には爆笑しました。
でも、やっぱりきちんとした年号が必要だったので、
調べてこっちで書いておきましたから」

って、あああ、なんて優しい編集者なんだ。
しかも男前。


まーったくもって、ライター失格であります 。


そんなわけで、
ほんとに、ブログ本は出版できるんでありましょうかっ?!(遠い目)

by madamregina | 2013-08-06 12:42 | Work