失神の理由?   

2015年 04月 15日
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ロンドンで、
V&Aで開催中の、
Alexander McQueen
の回顧展「Savage Beauty」を観に行ってきました。


NYのメトロポリタンミュージアムで開催された、服飾界で異例の大成功をおさめ回顧展を、

彼の古巣であるロンドンで、さらにバージョンアップさせた、エキシビジョン。

思考と表現の自由を信条に、
独自の世界を走り続けたマックイーン。

1992年の卒業コレクションから2010年のファイナルコレクションまでが集約されています。



とにかく混んでます。
いきなり行ったら、たぶん1時間は待たされます。

が、それだけの価値はある、圧巻の回顧展でした。


ドアを開けた瞬間から、怪しい倒錯的な世界が広がり、

音楽がまた、心に不協和音をもたらせると言うか。

観て行くうちに、
自分で自分の感情を持て余すような圧倒的パワーに包まれ、

気がつけばマックイーンのスピリッツの渦に巻き込まれてる、
と言う感じ。

アーティストの残忍性と狂気。

本来踏み込んでは行けないゾーン。
そんなのもしばしば、強烈に感じます。




ブリティッシュや王室ロイヤルファミリーを強く意識した作品から、

爬虫類や獣と人間の結合を描く、醜悪さと崇高さは紙一重と言うような、

一瞬眼を背けるんだけど、また引き戻されるような、見ずにはいられない、

どろどろと忌まわしい暗闇の中に、恍惚とするようなピュアな光りがある。


いや、見てる間に、精神をぐちゃぐちゃにかき乱されるような負のエネルギー、


それとまた正反対のポジティブな力、ダークサイドと輝かしい光り、美と醜の境目で、真の美とは何か?を突き付けてくる作品群に、見終わったあと、くたくたになりました。

この日の夜、
The Ritsのダイニングで、
あたくし、人生初の失神、意識を失って、倒れるという、
あり得ないアクシデントに遭遇したわけですが、

なんだか、V&Aでマックイーンの毒気にやられてしまったような、

毒蛇や髑髏のおぞましい魔法にかかったのではないか、と、秘かに思っとります。




イギリスの労働者階級に育ち、その生い立ちからか、凄いなまりのある英語を話し、

人と話すときは目を伏せていた、と言う内向的な性格だったらしい。

中学卒業後、サヴィル・ロウの仕立職人の見習いをはじめ、ファッションのキャリアをスタートさせた彼。


ジバンシィのデザイナーに抜擢されたとき、
マックイーンは「まず、ブランドの歴史やユベール・ド・ジバンシィの時代を全て忘れることからはじめたんだ」とコメントしたように、名門の制約を次々に破壊していったデザイナー。


この人のクリエイションの根幹にあるのは、反逆的精神なのではないかと、そんなことを感じる回顧展でもありました。

いや、わたし、ほとんど彼のこと知らないので、これはあくまで、個人的意見ですけどね。

でも、彼がロンドンコレクションで登場したときから、
そのビジュアルも含めて、
不思議にひかれるものがありました。

かつてマックイーンは、
服作りへの精神を聞かれ、

「僕のクライアントは、目立ちたい。人と違う服を着たい。
という人たちじゃない。
いかに自分をたのしませてくれるか。人生を輝かせてくれるか、僕の精神性を纏うひとたち」

みたいなこと、言ってました。

そして、
僕はクリエーターではなく、アルチザンだ…と。





神からギフトをもらいながら、自ら命を絶った天才は、自分の回顧展を天国からどんな風に見ているんだろう。


Alexander McQueen: Savage Beauty
3月14日〜8月2日
Victoria & Albert Museum
www.vam.ac.uk/savagebeauty

by madamregina | 2015-04-15 07:23