旅とは人生なり   

2018年 06月 24日
f0215324_13025882.jpg


たまーに旅行雑誌などからインタビューを受けると、

「マツザワさんは何のために旅するのですか?」

と聞かれる。

ナンノタメニタビスルノカ…。

うーん。
そうですね。

かつて旅のキーワードがなぜか、
フロリダ・・・・

なんて、こともありました。

当時、ジョークで

リゾートライターなどと名乗っていたりして(恥。ひゃーっ)

パパ・ヘミングウェイの愛したキーウエストにも行きましたよ。

レンタカーかっ飛ばして、
セブンマイルブリッジを渡ってね。

鼓膜が破れそうなほど、
ドやかましい

『スロッピージョー』というパブでは

パパがこよなく愛したパパドーブレを注文。

パパの写真入り悪趣味なトレーナーやクソ重い写真集、

マグカップなどを買い捲ったけれど、

ここではアメックス使えなかったわよ。

そして。

その翌年のわたくしの旅のテーマはカリブ海。

なわけで、
NYからマイアミを経由してバハマまでを巡る3泊4日のクルーズを決行。

しっかし、カリビアンクルーズとは名ばかりで、

船がやたらとデカいことをのぞけば、

どこか瀬戸内海遊覧船にも似ていて・・。

白いエナメルの靴をはいた70歳ぐらいの往年の歌手が

シナトラのメドレーを歌うミラーボールきらめくショーは

もはや白浜温泉の歌謡ショーを彷彿とさせ侘しかった…。

そうよ。

わたしはこのとき、夢破れ、

リゾートライターの名をカリブの海に捨てたのさ。

そんなわたしが、「ナンノタメニタビスルノカ」の答えを見つけたのは、

9月のある、晴れた朝。

アイルランドのダブリンから乗った

ロンドン行きの飛行機の中だった。

このとき、マイケルのコンサートを見たあと、

〜やっぱりしょせんはスターとファン、

千年生きたとしても、彼とつきあうことはできないのね〜・・・と

もう300億回繰り返した、
この問題に突き当たり、
哀しみのズンドコにいたわたし。

そんな失意の中、

追い撃ちをかけるように、
乗ろうとした飛行機が、

なんと!わたしがこの世で最も恐れるプロペラ機 ・・・。

マジかっ⁉️

あ、あまりにもひどいわ。

離陸するときは、
手すりに鷲のようにしがみつき、
わたくしは狭いシートで恐怖に目を閉じておりました。

やがて、機体がふわりと揺れて、
飛び立ち、

朝食がサービスされる気配。

こんなしょぼいプロペラ機で出される食事なんて、

たかがしれてる。

だいいち、食べれないよ。こわくて。

でも、あら?
鼻をくするぐ良い匂い。

我慢出来ず、そっと目をあけると、

小さなプラスティックの容器に

アイルランドが誇るフルブレックファストのミニ版が

かわいく並んでいました。

プリプリにテカったウィンナー、

ふわふわのオムレツ、

トマトやマッシュルームのつけ合わせも

一生懸命料理しました、という感じが出ていました。

それは大手航空会社のファーストクラスなんかでは

絶対出せない心の芯があったまるような味。

そのとき、誰かの手を通して、作られた

あったかい食べものが、人の心を蘇生させ、

恐怖さえも忘れさせてくれるということを実感したのだよ。

ブリティッシュミッドランドの機内食は、

私が生涯食べた中で最も美味しい朝食。

旅とは食べることなり。

そして蘇生することなり。

そう。

旅とは人生なり。

#写真は本文と関係ありませんw
#halekulani 
#orchidsの朝食も最高
#halekulanimomen

by madamregina | 2018-06-24 13:00 | Comments(0)