2011年 02月 06日 ( 1 )   

オスカー狂想曲@LAの悲惨な夜   

2011年 02月 06日
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今年もまた、映画の祭典、アカデミー賞が開催されますわね。

この、華やかなオスカーナイトの時期になると、

わたくし、あの日の、LAでの悪夢を思い出し、

古傷がうずいてしまうのでありますっ。


このことは何度もブログにも書いておりますが、

アカデミー賞前後になると、

世界中からテレビクルーや取材者が押し寄せるのと、

ロンドンやパリやNYからやってくるスターなどで、

LAのホテルは超フルブック状態っ。

宿泊料は、「なめとんか、あんたら」

というぐらい、軒並み上がります。


この時期、運良く空いてたとしても、

1泊1000ドルとか3000ドルっていうふざけた値段の部屋しかないのよね。


(少なくともリーマンショック以前はさ)



そんなわけで、

クライアントに出張経費を出して頂く、身のワシとしては、

1泊10万円なんて、ムタイな値段をふっかけてくるビヴァリーヒルズのホテルには

泊まれるわけもなく、

このときも

オスカーの前日から、泣く泣くFSから別のホテルに移動することになっておりました。





ちょっとランクの落ちる、某ホテルに予約していたわけですわ。

一応、日本のオサレーな雑誌でも、

かっちょいい、デザイナーズホテルって、

紹介されてたし(この雑誌はいまも許せんっ)





ちなみに上の写真は、

数年前、まさにオスカー当日、わたしがステイしていた、ビヴァリーヒルズのペニンシュラ。

スターもたくさん、泊まっていたようで、

ひと目彼らを見ようと、ホテルの車寄せに

やってくる野次馬たち。

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リムジンが次々押し寄せ、フロントグラスの前には、

スターの名前がマジックで書かれていて、

そのスターを誘導する、マネージャーやセキュリティたちで、

ホテルは究極のカオス。まさにオスカー狂想曲。


そのときの狂乱っぷりを書いたブログは こちら


まあ、そんなわけで、

オスカーナイト前夜

ワシの悲劇が起こったわけであります。

人の不幸は蜜の味ってわけで、

ご興味のある方は、どうぞ。


長文よ。


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         天国と地獄 LAの悲惨な夜



これまで海外ではかなりどえらい目にあってきたおいらでありますが、

今回のLAで遭遇した出来事もかなり悲惨なものでありました。



早朝4時起き・・・という天文学的に厳しい(意味不明)コールタイムで、

仕事はじめからすでに疲れ気味。



しかし、ロケ場所のジョシュアツリー国立公園は、それはそれは美しかった。

写真のようなジョシュアツリーが高原砂漠に立ち並び、抜けるような空に澄み切った空気。

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これで仕事じゃなければねー。



国立公園なので、撮影場所までは遠くに車をパークさせて歩くことに。

バスと撮影現場を洋服を持って何度も歩いて往復。

ふーっ。


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なつかしいわ。

ヘアメイクのミスターマダムことマーティン

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撮影は、ほぼ順調に進み、終わったのは夕方の6時。

お腹もペコペコです。



LAに帰る途中、サンタフェ風のパブによって、クルー全員でハンバーガーの夕食。


その後一部交通規制があったり、渋滞やらで、ホテルにたどりついたのが夜の11時前であった。



ここからわたくしの悲劇がはじまったわけでありますが、

アカデミー賞のお陰で、それまで泊まっていたフォーシーズンズホテルを撮影の日に

チェックアウトしなければならず、そのまま荷物を持って、ホテルAに移る手はずでありました。



もちろん部屋はクレジットカードでギャランティされているし、大丈夫・・・・・なはずだったが、

Aホテルにチェックインして、

フロントでキーをもらって部屋に入ると、ぎょえええええええーっ、ここは


きっとぜったい今まで使ったことないって感じのボロボロのあばら家。



さらにこの日のLAは5度前後という寒さで、エアコンも故障していて、

窓もきちんと締まらず、すきま風はいりまくり。

嘘でしょう?


こ、こ、こんなにも疲労困憊して、

ようやく温かいベッドで休める・・・・と思ったとたんに、この仕打ちかいっ?!



おいら、ほんとに泣けてきました。

フロントに電話をして、とりあえずヒーターか何かがないか、

毛布もないかと聞いてみたが、ない。

それにしても、この部屋のいような寒さと異様な臭い。

心身ともにほぼ限界に近づいていたおいらは発狂寸前。



おいらに残された選択肢はふたつ。

このままこの部屋で泣きながら寝るか(寒くて眠れないだろう)

ホテルを変わる・・・か。



しかし、疲労の頂点にあって、ホテルを変わるなんて、そんな元気も残っていない。

どうする、おいら?!

だけど、この部屋で一晩過ごすなんて、死んだほうがマシ。



死ぬより、ホテル変わるほうがまだ、マシか。



そこでとりあえず知ってるホテルに電話しました。

部屋は当然のごとくありません。



だってアカデミー賞のおかげで、1ヶ月前から主たるホテルは満室だったんだから。

電話をしている間も、スースー風が吹きまくり、

寒いのなんの。



みじめさがじんわりとしみてきます。

なんで、こんな目にあわなあかんねんっ?!

と情けないやら、腹立つやら。



6件ぐらいのホテルに電話しました。

「あのーお部屋ありますでしょうか?」

「えっ、いつですか?」

「本日ですよ。いまから」

「ンなもん、あるかいなっ」という失笑のあとに、


「申し訳ございません。ソールドアウトでございますわ」



LAで夜中の12時にヘンな英語を喋る女が、

いきなり、

「今晩泊めて」

とは、絶対危ない客と思われたでしょう。





しかし、神様はこの世に存在してたのね。

ぜったいないだろうと思っていた、ビヴァリーヒルズのペニュンシュラにかけたときです。



「あのー今晩泊まりたいのですが、お部屋はありますのことか?」

「えっ?いまからですか?」

「はい。いまからでありますよ」

「少々お待ちくださいませ」

「・・・・・(どうせないだろう)」

「マダム、ひとつだけキャンセルの部屋がありました」

「きゃあああああーっ。ありがとう。ありがとう。

あなたは私の救世主(とはいわなかったけど、そんな気分)とりあえず、

いまからすぐ駆けつけますから!ぜったいその部屋おいておいてくださいよ。

誰にも渡さないでくださいよ



で、Aホテルのフロントに電話をして、「チェックアウトしたい」とタクシーを呼んでもらいました。

もちろんお部屋料金は支払いません。

だって、部屋もひどいし、エアコンぶっこわれだし。



タクシーにのって約10分。

ペニンシュラのエントランスに車が入ったとき、

ここは天国か?!と思いました。





時間はもう夜中の12時半すぎ。

美しい男女たちが、暖炉のあるラウンジでカクテルなんぞをのんでいます。



そこへ朝4時起きでボロボロヘタヘタの相変わらずのベトコンファッション、

おまけにユニクロのフリース、ダウンというこれ以上ないってほど、

小汚い格好でチェックインした、

オレ。



なのにとっても優しく対応してくれたフロントマネージャーのニコラス!ありがとうね。

この恩は一生忘れないわよ。



彼に導かれ、ゲストルームに入ると、これまたさきほどのAホテルに比べて、楽園か!と思いました。



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しかし、Aホテルで心身ともに冷え切ったおいらはエアコンつけてもなかなか温まりません。



そこでまたもやフロントデスクに電話。

「ちょっと寒いのですが予備のヒーターとかありませんのことか?」

とお願いすると、すぐに持ってきてくれたのが、

このヒーターと加湿器。


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LAはすっごく乾燥しているので、加湿器はありがたいわー。

そうこうしているうちに、レモネードが運ばれてきました(シャンパンじゃないのがたまにきず)



しっかし、本物のレモンがいっぱい入った甘酸っぱいこのレモネードを飲むと、

 おいら、蘇生

ほんまどえらい目にあったわー。



翌日起きたら、なんとお昼の12時半ではないですか?!



コーディネーターのMちゃんと朝ミーティングすることになっていたけど、

ぜんぜん現れないワシのことを超心配して、

ホテルAに何度電話しても泊まってないし、

携帯に電話してもおいらが出ないっていうので、(ごめんよー)



同行していた、別のホテルに泊まっている、

クリエイティブディレクターのGさんに電話をして

あせりまくった声で、こう言った。



「えらいことです。大変です。

マツザワさんが行方不明です昨晩確かに、ホテルAに送り届けたのですが・・・」



でも、Gさんはあまり驚かなかったそうです。



「たぶん、ホテルの部屋が気に入らないか、

ホテルの人の態度が悪かったかで、

どこか別のホテルに変わったんじゃないですか?」





ええええええーっ。

Gさん、私のことそんな風に思ってらっしゃったのでしょうか?



いやああ、鋭すぎますね。


でも、この悲劇がきっかけで

それまでLAではフォーシーズンズホテルか、

ビヴァリーウィルシャーしか泊まらなかったわたくしですが、

それ以来、ペニンシュラ、オンリーユー。

永遠の愛を誓いました。

そんなわしの、ペニンシュラ偏愛のブログは こちら

アカデミー賞の前々日、

ハリウッドスターDを見かけたときのブログは、こちら

by madamregina | 2011-02-06 00:35 | Hotel | Comments(4)